tanka-haiki’s diary

60代から80代の短歌サークルです。毎月一回集まって三首ずつ詠んで楽しんでいます。

節分

1・節分の豆買い忘れ賽の目に 切りし薯投げ鬼払いたる

2・冬霧のわき立つ山を眺めつつ 墨絵の世界にしばし遊べり

3・菜園の冬の野菜の豊作に 料理本買いメニューを増やす

 節分の豆の代用に昔は薯を切ったと、85歳の母の知恵です。(あみん)

 

1・あこがれしこと何なりし 秋雲となりゆく空に白きシャツ干す

2・遠き日を惜しむ涙か若きらの フォークの会に和して歌えば

3・生きゆくは用多きかなシンクまで 洗い磨きて一日を閉ず

 老いの日の、ある一日の終わりに。(たづ)

 

1・七と七並びし齢になりし日に 喜寿という字の謂れに気付く

2・朝霧に隠れて見えぬ裏山の 山肌出せば春の色濃く

3・アオモジの小さき花芽をじっとみて 友と二人で春を見つける

 アオモジの花が咲く季節になると「一陽来福」の言葉が浮かびます。(かっち)

 

1・捨ててあるレタス拾いて加えれば あんかんけの具に春の彩

2・寒の朝洗い物干す庭先に 丸い雀の二羽止まりおり

3・雪の中徒歩で通勤2時間の ゴム長手袋若い日でした

 レタスで0円食堂?やってみました (まっちゃん)

 

1・松飾すずめ飛び交い稲穂食む 我はそろりと庭より出ずる

2・ネコヤナギそのあいらしき花穂には 銀毛まといてもうすぐの春

3・店先の棚に並びし菜の花は 如月の日に春を伝えり

 春よ来い、春はもうすぐそこに(ターシャ)